えびの年、カニカマの年②

…続き

たまに、いくらを乗せる年もある。

そういう年は娘たちの目がいくらのようにきらきらする。

ただ、赤くて美しいいくらはだいたい酢飯の上のほうに集めて乗せるので、下のほうまで、なかなか回ってこない。

これは「富の集中」であるにちがいない。

この調子でいくと
桜でんぶは粉飾決算だ。

とりあえず全体をピンクにしておけば、華やかに見える。

最後に海苔を散らす。これは我が家の安全網かな。

ちなみにお吸い物は、好景気の時は当然ハマグリ。しかも1人あたり配分は3個!

だが、景気横ばいの時はアサリである。

不景気の時は、お吸い物は省略。チラシ寿司単品となる。

数年前、我が家の経済が芳しくなかった頃、その年のチラシ寿司は忘れたフリをしてやめようと思った事があった。

だが娘達は見逃しはしなかった。「ママ、今日、お雛さまだよね?」と。

私は(やはり覚えていたか)と心の中で舌打ちしながら、(えい、ままよ!)と卵ときゅうりを散らした上に、桜でんぶを大量に振りかけた代物を食卓に置いた。

まるで大皿にピンクの大雪が積もったようだった。

娘達は、お互い目配せをして、息を呑んだ。それから、顔色も変えずに「美味しそう」と言って平らげたのだった。その後2人はマクドナルドに行ったのを、私は知っている。

ちなみに今年の我が家の経済白書は、

潜在リスクを考慮した安定景気となり、マグロ、エビ、穴子など多国籍な海鮮を少しずつ取り入れたセット型投資商品である、グローバルシーフードETFセットのおかげで、適切価格で購入でき、まるで海鮮丼のようになった。

🌷終わり

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